前回記事は以下から。
絶対に外れることのない予言
『なぜ、占い師は信用されるのか? 「コールドリーディング」のすべて』という本があって、それは2005年に発売されました。
その「なぜ、~」は、前作「一瞬で信じ込ませる話術 コールドリーディング」の続編で、どちらも発売後すぐにベストセラーとなったんですよね。
この「コールドリーディング」シリーズは、なぜ占いが当たるのか、占い師が使っている会話のテクニックについて解説した本です。
その中に、サトルプリディクションという「絶対に外れることのない予言」に関する記述があります。
恋愛がしたけれどなかなかいい出会いがない — というのが相談者の悩みだったとしましょう。
「あなたは気づいていないでしょうけれど、あなたのことを密かに想っている人がいます。今までも何度も告白しようとしたのですが、直前で怖気づいてしまった。あなたを失うことがとても怖いんです。しかし、今度こそは、クリスマス前には告白しようと心に決めているようです」
さて、これはまったくあり得ないことではない。相談者のことを密かに想う人が本当にいたとして、クリスマス前には告白したいと考えていても自然です。十分あり得ることです。ですから、ヒットする可能性は十分にある。
もしクリスマスよりずっと前だったとしても、あるいはクリスマスを少し過ぎてからだったとしても、“たまたま”誰かに告白されたとしたら、相談者は「あの占い師の予言が当たった!」と驚くはずです。そうなれば完全にヒットです。
しかし、もしそんな人物など存在しなかったら?
クリスマスを過ぎてもいっこうに告白してくれる人もいない — 占い師の予言は外れたのでしょうか?
いいえ。もう一度、占い師の言葉を振りかえってみてください。「告白されます」とは言っていない。「今度こそは、クリスマス前には告白しようと心に決めているようです」と言っただけです。
つまり、「相談者を想う人物はいたのだけれど、今回もまた直前で怖気づいて告白できなかった」だけ — 占い師の予言が外れたわけではありません。
このように、実現したときにだけ当たったことがわかる”というのがサトルプリディクションのからくりです。当たったときにしか、予言の正当性を証明できない。外れたときにも、外れたかどうかは誰にも分からない。
「なぜ、占い師は信用されるのか?」フォレスト出版刊 P.97~98
上記引用で大事なのは最後の部分、「当たったときにしか、予言の正当性を証明できない。外れたときにも、外れたかどうかは誰にも分からない。」というところです。
そこを覚えておいてくださいね、それを踏まえて次の話に移ります。
「才能」はあるのか?
唐突ですが、あなたは才能というものを信じていますか?
世の中には才能に恵まれた人とそうでない人がいる、そう思っていないでしょうか?
確かに、メジャーリーガーの大谷翔平選手のように複数のことに秀でた人もいるし、一つのことだけであっても突出した実績を残している人もいます。
そういう人を見ると、生まれながらにしてそうした才能が備わっていたようにも見えますよね。
例えば、アメフラっシの小島はなさんは絵がとても上手です。
上記のようなイラストだけでなく、肖像画(?)なんかを描かせても上手いですよね。
ちなみに、「学校以外で美術習ってない」と言っているのでほぼ独学ってことですね。
小島さんはそれだけでなく、動画の編集なんかもプロ並みのレベルだったりします。
そういう姿を見て、あなたは小島さんには元からそういう才能が備わっていたんだと思っているかも知れませんね。
まあ、実際のところ才能はあったのでしょう、それに関してはボクも同意します。
でも、そうした才能が選ばれし者だけに備わっている特別な能力なのかというと、そうではないと思うんですよね。
これはボクの持論でもあって、ほぼ間違いないと確信しているのですが、才能というのは誰にも等しく備わっているんです。
あなたにも、小島さんと同じく絵を描く才能も動画を編集する才能も備わっているということです。
そうはいっても、実際には絵が上手い人もいれば下手な人もいますよね?
そうした差が出るのはどうしてなのか、あなたも疑問に思っているかも知れません。
先に結論を言ってしまうと、それは上達するまでやり続けたかどうかです、途中で諦めてしまった人は上手くならなかったということですね。
言い換えると、下手なのは才能がなかったわけではなく、それが開花するまで続けなかった結果です。
だとすると、続けられる人と途中で諦める人の違いは何でしょうか?
それは、どうしてもできるようになりたい、上手くなりたいという気持ちです。
小島さんだって、初めから絵や動画編集が上手かったわけではないはずです。
それでもやり続けたから結果的に上手くなったんですよね、やり続けたからこそ才能が開花したというわけです。
本人だってそう思ってるはずで、決して自分を天才だとは思っていないでしょう。(小島さんに確認してみてください)
そもそも才能があるかどうかなんて、発揮されてみないと分からないじゃないですか。
前述した「絶対に外れることのない予言」と同じです、発揮されないうちはそれがないとは証明できないのです。
ということで、厳しい言い方ですけど上手くできないことを才能のせいにするのは逃げですね。
やり続けられることは才能なのか?
そうなると、「どうすれば諦めずにやり続けることができるんだろう?」って思いますよね。
人によっては「やり続けられることも才能」なんて言いますけど、それはちょっと違います。
というのも、人はやりたくないことからは逃げるようにできているからです。
なので、そもそも「どうすればやり続けることができるか?」と考えること自体が間違いなんですよね。
そうではなくて、「やり続けることができることをやる」というのが正解です。
やり続けることができることというのは、自分が本当にやりたいことですね。
小島さんも、絵が描きたいから描いているし動画編集がしたいからしているんです。
べつに才能があるからという理由でやってるわけではありません、ただやりたいからやっているだけですよね。
そして、それをしていることが楽しいというのも重要な点です。
というか、本当にやりたいことであれば楽しいはずなのです、楽しいからこそやり続けることもできるんですね。
スマホのゲームなんかも、始めたばかりで上手くできないうちからでも楽しいですよね、それと同じです。
さらに、人は楽しいことをしていると夢中になります。
その結果、ご飯を食べることも寝ることも忘れて没頭して、気が付いたら朝になっていたなんてことも普通に起こります。
それとは反対に、食事抜きで朝まで寝ないで勉強しろと言われたらどうでしょう?
一日くらいならなんとかできるかも知れませんが、ただ苦痛なだけでとてもやり続けることはできないですよね。
そこまで過酷な状況ではなくても、部屋の掃除をしなければならない(本当はやりたくない)時など、すぐに古いアルバムやスマホを見たりして全然はかどらないなんて経験があるはずです。
そんなふうに、人は本当にやりたいことであればたとえ止められてもやり続けるし、やりたくないことであればたとえ強制されても逃げようとするんです。
もともと人というのはそういう生き物なんですから、やり続けることができない自分を責めたりしてはいけません。
なので、落ち込んだりせず本当にやりたいことを探して、それに取り組んでくださいね。
そうすれば楽しくやり続けることができるし、続けていればやがてあなたの中にある才能が開花する瞬間が訪れます。
さて、ここであなたは「本当にやりたいことって何だろう?」と思ったかも知れませんね。
そう思ってしまったとしてもおかしくはありません、現実に世の中の多くの人はそれが分からないまま悶々とした日々を過ごしています。
ということで、現時点でやりたいことが分からないという人のために、次回はそれを見つける方法について書いていきますね。
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