第5回ももいろ歌合戦観戦記 二年ぶり有観客開催の日本武道館で体感した魅力

時間を忘れさせる空間

素晴らしかった、時間の長さを感じさせず約8時間に及ぶ公演はあっという間に終わってしまった。

今回の席は肉眼ではアーティストの顔が識別できないくらいの2階後方にある「天空席」な上に、武道館のシートは狭くて硬いので長時間の観戦には適さない条件なんだけど、一度も席を外すことはなかった。

それは、一分一秒たりとも見逃したくないという想いもあったけど、それ以前に自然とその世界観に引き込まれていたからなんだよね。

実際、知らないアーティストや楽曲、自分の趣味嗜好とは違うジャンルのアーティストや楽曲もあったけど、それでも観るに堪えない、聴くに堪えない演目というのは一つもなかった。

それは、アーティストの実力に加え歌を聴かせたい、想いを届けたいという強い意思があるからなんだろう。

つまりアーティストが本気だった、あるいは本気度が普段より強かったということなんだけど、アーティストをそうさせているのは観客も含めた「チームももクロ」なんだよね。

というか、まず公演の作り手側にアーティストに対するリスペクトがあって、それが直接言葉で伝えなくともちゃんと観客に届いているということ。

そして、それを感じ取ったアーティストが想いに応える、そういう理想的な空間になるんだよね。

そんな第5回ももいろ歌合戦を、現地で観た、感じたことを配信のアーカイブを観て感じたことと合わせて振り返っていこう。

舘ひろしさんによる開会宣言でスタート

ももいろ歌合戦1

前回(第4回)同様に舘ひろしさんとの寸劇からの開会宣言、今回の開会宣言は VTR ではなく生だったね。

演出、監督は本広克行さんで、踊る大捜査線や西部警察の要素があっったから知っている人はニヤッとしたはず。

まずはスタートから7対戦目までの中で印象に残っている点、気になって後から調べて知ったことを述べていこう(演目については上記スクショを参照のこと)

本編スタートは白組のももクロちゃんと木梨とココリコ遠藤とだれかによる「最高な毎日にするために自分からグイっと動き言葉に気をつけ相手の顔色を見て全て面白がり答えは追い追いやってくるにちがいない。・・・つまり、しかけ早めに動いていこう」から、「だれか」はカンニング竹山さんだったね。

対する紅組は氣志團による恒例のももクロカバーで、今回は「ピンキージョーンズ」だった。

ここはオープニングらしいにぎやかしセクションでつかみはOKといったところかな、次はスタダ対決。

白組は3回目の SUPER★DRAGON で「君は1000%」、この曲はいわゆるシティポップで1986オメガトライブのカバー。

毎回思うけどカッコいいよね、スパドラは本来ならもっと売れていていいはず。

女性アイドルが乱立しているのに対して何故か男性アイドルは一強なんだよね、不思議なことに。

紅組は超ときめき宣伝部で新曲「Cupid in Love」を、ここは本来なら今年ヒットした「すきっ!」を歌うべきところだろうとは思う。

そうならなかったのはアイドルメドレーのほうに譲ったからだろうね、このへんは大人の事情といったところかな。

歌合戦直後にはそんなふうに思っていたんだけど、この曲は超とき宣の2022年の勝負曲なんだね。

「すきっ!」のヒットを受けてこの先の展開を綿密に練って、自信を持ってここにぶつけてきたってことが今なら分かる。

超とき宣の運営は優秀だね、未来がよく見えてるというか未来をよく構築している。

超ときめき♡宣伝部の"Cupid in Love"をApple Musicで
曲・2022年・時間:3:50

次はシンガーソングライターの Anna さんで「旅行計画」、Anna さんは日本とロシアのハーフで TikToker みたい。

Anna さんは舘ひろしさんの事務所みたいだからいわゆる「バーター」で、ここにも別の大人の事情が垣間見えるね。

バーターといえば、次の CZ’21 もスタダだよね。

事務所主催の興行だから遠慮なく所属のタレントをつぎ込めるんだろうけど、観客、視聴者には関係のないことでもありボク的にはちょっと微妙。

そうは言ってもそれはタレントさん自身の責任ではないからね、そしてパフォーマンス自体はみんな素晴らしいものだったので、そこに関しては何の不満もない。

ひとつだけ気になったのが楽曲が大人びてるというか、ちょっと小学生は歌う内容ではないかな。

次はももクロ同期の東京女子流で「ストロベリーフロート」、女子流はその活動に何か重大な変化でもない限りは今後も毎年出演するんだろう。

一つ不思議だったのは生パフォーマンスではなく VTR だったこと、その後のアイドルメドレーとかには出てたのにね。

対する紅組は2年連続出演の703号室で「裸足のシンデレラ」、この曲は Abema オリジナルドラマ「ブラックシンデレラ」の主題歌ということでタイアップ案件。

次は尾崎裕哉さんで「I LOVE YOU」、これは父である尾崎豊さんのカバーだね。

思ったのがルックスだけでな歌声も父親とよく似ていたこと、父親をリアルタイムで見てきた者としては感慨深いステージだった。

ここで会場の空気が変わったんだよね、配信ではもしかしたら伝わらなかったかもだけど。

紅組のほうはアップアップガールズ(仮)で「一歩目の YES!」、アプガは旧体制でのラストステージが前回のももいろ歌合戦だったんだよね。

次の白組は第1回から皆勤賞の塩野華織さんで「きのくに線」、モノノフなら誰でも知ってるだろうけどももクロのマネージャー川上さんの推薦枠。

若者は演歌を聴かないと言われるけど決してそんなことはないと思うよ、単に機会がないというだけで。

実際に現地では席を立つ人とかもいなかったしね、配信で観ていた人がどうだったかは分からないけど。

紅組は浪江女子発組合で「なみえのわ」、これはあーりんのプッシュがあっただろうことは容易に察しが付くよね。

浪江に関しては東日本大震災からの復興というテーマがあるからね、ゴリ押し感がないこともないんだけどそのへんはあーりんも重々承知の上でやってると思うよ。

次はザ・ドリフターズの高木ブーさん、仲本工事さんと高城れにさんによるイナズマこぶたランドで「ダイアナ」、これは1957年ポール・アンカのカバー。

ドリフを生で観られたのは貴重だった、子どもの頃から観てきたレジェンドだからね。

対する紅組は、3年連軸での参加の私立恵比寿中学で「Anytime, Anywhere」。

新体制になってからは初めてだったけど、当日は星名美玲さんが体調不良で不参加だったのは残念だったね。

世代を超えたアニソンヒットメドレー

7つの対戦を終えた時点で企画もののアニソンヒットメドレーへ、これも目玉の一つになってきた感がある。

今回の演目は以下のとおり。

  1. 「廻廻奇譚」(呪術廻戦) オーイシマサヨシさん
  2. 「Cry Baby」(東京卍リベンジャーズ) SUPER★DRAGON
  3. 「U」(竜とそばかすの姫) 真山りかさん(私立恵比寿中学)
  4. 「おジャ魔女カーニバル」(おジャ魔女どれみ) 百田夏菜子さん(ももいろクローバーZ)安本彩花さん(私立恵比寿中学)大黒柚姫さん(TEAM SHACHI)安杜羽加さん(いぎなり東北産)田中咲帆さん(CROWN POP)
  5. 「ニューチャレンジャー」(新幹線変形ロボシンカリオンZ) BOY’S AND MEN
  6. 「ROCKS」(NARUTO) 大友康平さん
  7. 「コスモスに君と」(伝説巨神イデオン) 戸田恵子さん
  8. 限界突破×サバイバー (ドラゴンボール超) ファーストサマーウイカさん
  9. 月色Chainon(劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」) ももいろクローバーZ
  10. サムライハート(鎧伝サムライトルーパー) 森口博子さん
  11. サイレントヴォイス(機動戦士ガンダムZZ) 森口博子さん
  12. Meteor(機動戦士ガンダムSEED) 西川貴教さん ANNAダンサーズ
  13. ドラえもんのうた 山野さと子さん
  14. 夢をかなえてドラえもん mao さん

この中で個人的に強く印象に残ってるのが真山さん、ソロコンでもない限りこれだけガッツリ歌うことはないから、その歌声をちゃんと聴いたことがないという人もいたはず。

大人数グループ所属ということもありなかなかフィーチャーされることがないんだけど、真山さんって普通に実力者だからこの機会に広くそのことが知れ渡っていたらいいね。

「ROCKS」が NARUTO の主題歌だったのは知らなかったな、もともと1986年の曲だしどういう経緯で起用されることになったんだろう?

戸田恵子さんが歌った「コスモスに君と」は、直後の MC でも言ってたけど亡くなられたすぎやまこういちさん作曲で、追悼の意味も込められていたんだね。

戸田恵子さんといえばアンパンマンを連想する人もいると思うけど、今回アンパンマン楽曲が披露されることはなかった。

アンパンマンは日本テレビの物件で、BS 日テレが中継してるのにどうして?って思った人がいるかも知れないね。

これはボクの推測だけど、日テレは中継のみでイベントの制作には関わっていないからじゃないかな。

実際、このアニソンメドレーが行われた時間帯は19時前で日テレの中継が始まる前だった。

というか、だからこそこの時間帯に持ってきたのかも知れないね。

ちなみに、Abema TV はサイバーエージェントとテレビ朝日の合弁会社である。

そして、ドラえもんはテレ朝物件だしガンダムはテレ朝系列のメ~テレ(名古屋テレビ)の物件だったりするのよね。

ということで新旧ドラえもんの主題歌メドレー、ここでは最後の全員集合の場面で西川さんが熱唱してた。

いや、本人より目立つってどうなのよ!?

とは思ったよね、さすがに。

あと、この後のアイドルメドレーのほうにも出ていた ANNA ダンサーズ、一人はアメフラっシのダンスの先生の ANNA さんだよね。

そしてもう一人は avecoo(あべこう)さん、第二回ライブスタイルダンジョンで審査員してた人かな。

本戦再開 8~11回戦まで

アニソンメドレーが終わって本戦再開、白組はサンリオキャラクターズとももクロちゃんZのコラボステージ。

対する紅組もコラボ、ゴリエ feat.あーりんで「Pecori♡Night」

キティちゃんの「あんた飛ばしすぎ!!」は予想外だったね、「Pecori♡Night」は当日の収録だったみたい。

で、収録だったがゆえに現地ではほとんど観れなかった、モニターがよく見えない席だったからね。

次は白組の上坂すみれさん「革命的ブロードウェイ主義者同盟」、紅組オーイシマサヨシさんの「君じゃなきゃダメみたい」という対戦。

上坂さんは声優、オーイシさんはアニソンシンガーということでここはアニメ対決ということかな。

次はシークレットだった白組の出演者、正体は予想どおり加山雄三さんだった。

これはあくまで推測で前年も指摘したけど、出演を当日まで伏せておくのはサプライズというより加山さんの体調を考慮してのことだろう。

ちなみに、前年のシークレット枠は加藤いづみで加山さんは出演しなかったんだよね。

それも、おそらくは加山さんサイドから辞退の申し出があったためで、いづみさんは代役だったというのが真相じゃないかな。

紅組は HYDE さんの「FINAL PIECE」で前年同様 VTR による出演だった、何か現地に来れない理由でもあるのかな?

続いて白組は MORISAKI WIN さんで「パレード-PARADE」、俳優の森崎ウィンさんのアーティスト名義なんだね。

曲中にももクロの「吼えろ」を歌ってだけど、歌詞がうろ覚えだったみたいね。

敬意を表してのことなんだろうけどやるならちゃんと歌詞を頭に入れておくべきだったかなとは思う、そういうところにシビアなモノノフさんんもいるから。

対する紅組は、森口博子さんと並んで第1回から皆勤賞の松本明子さんで「港猫」。

この曲はもともと杉岡玄徳さんとのデュエットなんだね、自分の持ち歌を歌ったのは第1回以来かな。

個人的には「ステラ」が聴きたいんだけどね、いつか披露してくれる時は来るんだろうか?

ここまでが前半戦、長くなったので今回はこのへんで、次回記事は以下へ。

第5回ももいろ歌合戦観戦記 最強アイドルメドレー2021 前編
ここに小島さんを入れ込んだのは大抜擢だったけど、期待をはるかに超えてカッコよかったね。 「柚姫の部屋」の正月スペシャルで春名真衣さんが言っていたけど、ステージ裏ではモニターを見ていた女性陣から悲鳴が上がったんだとか。

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