BABYMETALの成功の要因は、主に以下の4つが大きいとボクは思ってる。
- 日本語で歌っていること
- BABYMETALというネーミング
- キツネ様によって遣わされたというストーリー
- 神バンドによる本格的演奏
このうち1と3はオリジナリティってことだよね、補足をすると日本国内でのスタイルを崩さなかったのがよかったってこと。
それに関しては時代が味方したよね、ネットの普及によって何もしなくても海外の人たちが見つけてくれるんだから。
日本での活動をそのままYouTubeとかアップすれば、後は放っておいても興味を持った人が集まって来てくれる。
あ、念のために断わっておくけど、それは決してBABYMETAL陣営が何もしてないという意味じゃないからね。
昔のように行った先で一からプロモーションしなくても、国内で活動していながら人気、知名度を得ることができるって話なので、そのへんは誤解なきよう。
思えば1960年代には坂本九さん、70年代にはサディステック・ミカバンド、80年代にはYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)、90年代にはPIZZICATO FIVE(ピチカート・ファイヴ)といった具合に、日本でのスタイルのまま世界に出て行って成功した例は意外と多い。
YMOだけはインストルメンタルなので例外と言えなくもないけど、サウンドは日本的、東洋的で向こうの流行に合わせたりはしてなかったからね。
逆に、海外仕様にアレンジして成功した例はない、しいて言うならピンク・レディーが善戦したぐらいかな。
ピンク・レディーは全米ネット局で冠番組を持ったくらいだから成功と言ってもいいくらいなのかも知れないけど、本人たちはそのことを黒歴史だと思ってるみたい。
2は他の日本人グループに比べて検索結果に引っかかりやすいってことだね、キーワードで「momoclo」とか打つ人いないでしょ?知ってる人じゃない限りは。
4は元々の楽曲が強い上にサウンドが本物だからってことね、それによってうるさ型の人たちをも黙らせることができたんだよね。
詳しくは以下、過去記事のほうへどうぞ。
他とは真逆の情報戦略
上記4つの他にもう一つ挙げるとしたら、情報戦略に長けているところかな。
ネットが発達した現代では誰でも簡単に情報発信ができるようになったので、アーティストや事務所の多くもその流れに乗って情報発信してるよね。
その方法は、オフィシャルサイトをはじめYouTubeやTwitter、Facebook、SHOWROOMにInstagram、さらにはLINE LIVEにニコニコ動画など、ファンに対して直接訴えかける手段はいくらでもある。
BABYMETALもオフィシャルサイト、YouTube、Twitter、Facebook、Instagramをやってるけど、それらはほぼ全て運営によるものでメンバーはたまに動画でコメントする程度と他のグループに比べると、かなり控えめなものになっている。
それってマイナスなように思われるかも知れないけど、ボクはすごく上手いと思ってるのよね。
というのも、それによって他のグループとの差別化ができているから。
それともう一つ、敢えて出し惜しみすることによって関心を惹きつけてるんだよね。
ファンは「情報の飢餓状態」にあるので常に新しい情報を待っていて、それが飽きさせないことにつながってる。
さらにもう一つ、活動年数のわりに「鮮度」が保たれてると言えるかな。
早いものでもう結成から(2019年時点で)10年目に入っているわけだけど、10年選手ってかんじはしないでしょ?
これは活動の場が世界に広がってることも味方してるよね、もしも同じだけの数のライブを日本国内でやっていたら、もっと早く消費されちゃってる可能性もあるのよね。
人ってなかなか手に入らないものに価値を感じるところがあるからね、いつでも手に入る状態になると興味を失いやすかったりする。
ボクの場合で言うと京都の和菓子「生八つ橋」ね、以前は京都でしか手に入らなかったんだけど、今や普通にコンビニで売ってるでしょ?
そうなったら不思議とあまり食べたいと思わなくなったよね、現にもう何年も食べてない。
京都に行った際には必ず買って帰ったくらいなのに、今では目の前にあってもに買わないというね。
BABYMETAL幻想
情報を制限するメリットはまだある、それによって幻想を抱かせることができるのよね。
つい最近、ノムさんこと野村克也氏の「プロ野球怪物伝」という本を読んだんだけど、面白いことに気づいたんだ。
ノムさんいわく、今のプロ野球選手は昔に比べて小粒になったとのこと。
その意味するところは身体的なこととかではなくて、豪快で型破りな選手がいなくなったということみたいね。
まあ、本の中でノムさん自身も言ってるんだけど、それは事実というよりノムさんの主観によるところが大きいのかなと思う。
昔ってさ、ネットはもちろんのことビデオカメラなんかもあまり普及してなかったから、すごい選手がいてもなかなかその姿を見る機会がなかったんだよね。
だから、噂だけがどんどん膨らんでいって実際よりもすごい選手と思われていた可能性があるのよ。
それに、人は記憶を(無意識で)都合のいいように加工してしまうから、その人の記憶の中で実像が肥大化してしまうこともある。
そういうことって情報過多の現代では起きにくいんだよね、すぐに検証できちゃうからさ、ググればすぐ出てきちゃうもんね。
情報を制限することで神秘性が保たれる
そんなわけで、BABYMETALも情報を制限することでファンに対して幻想を抱かせている部分がある。
他のグループのメンバーみたいに休日に何をしたとかどこに行ったとかいった情報は一切出していないから、プライベートは全くの謎のベールに包まれてるよね。
それは昭和の大スターにも通ずるものがあって、幻想によって見事に神秘性が保たれているというわけ。
そんなBABYMETALの貴重な情報が、これから発売される雑誌に掲載されている。
「新章・新体制への決意を語った『Vol.13』に続き、BABYMETALが登場。新たなイノベーションが起きたBABYMETALの2019年初のワンマンライブは熱狂のもと迎えられ、10月11日リリースのニューアルバム『METAL GALAXY』にも期待が高まる中、最新ロングインタビューをはじめ、ぴあ名物100問100答、KOBAMETAL、MIKIKOMETALインタビューなど総力特集。」
「遂に…遂に…BABYMETALが『ヘドバン』の撮り下ろし表紙を飾ります! ということはもちろん、『Vol.24』は『Vol.10』以来となるBABYMETAL巻頭大特集号となります! 10月11日に全世界同時発売となるBABYMETALの3rdアルバム『METAL GALAXY』発売記念号です! BABYMETAL…SU-METALとMOAMETALの撮り下ろしグラビア+2人のロング・インタビューはもちろんのこと、BABYMETALの頭脳とも言えるプロデューサーであるKOBAMETALの2万字超えのロング・インタビューを筆頭に、過去2作を軽く凌駕する程の衝撃作である3rdアルバム『METAL GALAXY』をメタル側から徹底解剖! 創刊号である『Vol.1』からBABYMETALをメタル側から全面的に支持し、応援し、徹底的に追い続けている『ヘドバン』だからこそのBABYMETAL表紙巻頭特集、期待してください!」
「特別付録はBABYMETALスペシャルポスター。
激動の「メタルレジスタンス 第7章」が終わり、2019年から「メタルレジスタンス 第8章」がスタートしたBABYMETALの物語
。10月11日に最新アルバム『METAL GALAXY』リリース、10月12日(日本時間)には米国で初となるアリーナ公演「LIVE AT THE FORUM」を開催する彼女たち。
世界基準の「KAWAII METAL」はどこに向かおうとしているのか<? br>SU-METAL+MOAMETALインタビュー、『METAL GALAXY』レビュー、プロデューサーKOBAMETALインタビュー、盟友ブリング・ミー・ザ・ホライズンとのスペシャル・インタビューなど、
世界の大舞台で勝負し続けるBABYMETALの真髄に美麗フォトを交えながら計22ページにわたって迫る。」
「SU-METAL、MOAMETALそれぞれが語った合計2万字徹底ロングインタビュー!」
「ヤング・ギター11月号の表紙はBABYMETAL。全世界待望の3rdフル・アルバム『METAL GALAXY』が遂に完成!! “メタル・ギターの未来”を予期させる最新BABYMETALサウンドを、90ページ超えの大特集で徹底検証!!」
BABYMETALがこのように雑誌に出ることはめったにないから、これは絶対に買っておいたほうがいいと思うよ。
ちなみにボクは全て予約済み、それどころかこの他に海外雑誌の「METAL HAMMER」まで買ってたしまったくらい。
※追記:METAL HAMMERがAmzonでも買えるようになったみたいね、イギリスではもう売ってるんだけど日本ではこれからみたい。
「1986年創刊の伝統あるヘヴィメタ専門誌。新旧問わず、シーンの最前線を突き進むバンドを取り上げる。
今号の表紙には3年半ぶりにBABYMETAL(ベビーメタル)が登場!
2019年秋から2020年春にかけて大規模なワールドツアーを行うBABYMETALの現在を追う。」
ということで、この貴重な機会を逃すことなく3冊まとめてゲットすることを強くお勧めする。
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