前回記事は以下から。
さかなクン、あなたも知っていることでしょう。
さかなクンは多数の著書を出していて、その多くは魚に関する図鑑的なものなのですが、「一魚一会」という自伝も出しています。
この本は2016年に出版されているので、もしかしたらあなたも読んだことがあるかも知れませんね。
この本、コーチング的観点からもとても興味深い内容で、あなたの夢実現のためにも大いに参考になりそうです。
ということで、今回はさかなクンが夢を叶えた軌跡をたどりつつ特に重要と思われる点を解説していきますね。
ゴールに対する誤解
さかなクンは、小学校の卒業文集に以下のように書いています。
「将来の夢は、東京水産大学(現在の東京海洋大学)の先生になることです。そして、お魚について研究したことをみんなに伝えてあげたいです。東京水産大学の先生になったら、自分の絵で、みんなのためになるお魚の図鑑が作りたいです。」
コーチングにおいては、叶えたい夢のことを「人生のゴール」と呼びます。
その際のゴールというのは、自分が成し遂げたいこと、あるべき未来の世界であって、職業やスポーツなどでの記録やタイトル、称号などではありません。
上記のさかなクンの例で言うと、「東京水産大学の先生になること」や「お魚の図鑑を作ること」がゴールなのではありません。
お魚について研究したことをみんなに伝えてあげて、みんなのためになることがさかなクンのゴールなんですね。
つまり、職業はゴール達成のための手段であり、スポーツなどでの記録や称号なんかはゴールを達成したことの証明に過ぎないってことです。
なので、そこを目指すというのは間違いなんですね。
東京ドームでライブをするとか億万長者になるとか、タワーマンションに住む(誰か言ってましたね)というのはゴールではありません。
それをすることによってあなたがどうなりたいのか、何を実現したいのかが問題なのです。
さて、今現在のあなたのゴールが例えば「武道館でライブする」なのだとしたら、それをすることによってどうなるのか、何を伝えたいのか、考えてみてくださいね。
何が言いたいのかというと、その先にあるものがあなたの本当にやりたいこと(のはず)ですよということです。
奇跡のストーリーにはカラクリがある?
東京水産大学(東京海洋大学)の先生になることを目指していたさかなクンは、高校卒業後は当然のように東京水産大学への進学を希望していたのですが、学力が伴わず入学は叶いませんでした。
でも、その後に移住した千葉県館山での水産大生との出会いをきっかけに大学の先生とのつながりができます。
その後、先生から客員助教授(現・客員准教授)に推薦されて夢を叶えることとなりました。
こんな形で夢が叶うなんて、おそらくさかなクン自身も全く想像していなかったでしょう。
こういう奇跡のようなストーリー、たまに耳にすることがありませんか?
というか、成功者とされる人のストーリーってそういうものが多い印象ですよね。
これ、実はちゃんとカラクリがあるんです。
なので、そのカラクリを理解し実践すればあなたにも奇跡が起こせます。
まあ、意図的に起こすことができるならそれはもう奇跡ではないですけど。(笑)
というわけで、そのカラクリについて説明していきましょう。
人は思いどおりの人生を生きている?
世の中には、夢を叶える人もいれば叶えられない人もいますよね。
でも、実はそう見えるだけで実際にはみんなちゃんと夢を叶えていると言ったら、あなたは信じますか?
おそらく信じないですよね、子どもの頃に描いた夢とは違う現実を生きている人を、たくさん見てきているでしょうから。
では、夢を叶える人とそうでない人では何が違うのでしょうか?
それは、無意識で思っていることなんですよね。
夢を叶える人は意識で思っていることと無意識で思っていることが一致している、もしくは意識はしていなくても、無意識では夢を叶えると確信しているんです。
夢を叶えられない人というのはその逆で、意識では夢を叶えたいと思いつつも、無意識レベルでは実現不可能って思ってるんですよね。
なので、その実現不可能という思いが現実化することになります。
どうしてそうなるかといえば、無意識がそうなるような選択をし行動を促すからです。
例えば、3年後に東京ドームでライブをするという目標を掲げたとしても、無意識レベルで「どうせ無理だよね」と思っていたらその目標は現実化しないということです。
それは、ダイエットなんかで考えてみると理解しやすいかも知れませんね。
一か月後に5キロ痩せるという目標を立てたとしても、無意識では無理だと思っていたら「一口くらいいいよね」と思ってつまみ食いしたり、運動が億劫(おっくう)で「明日やろう」となって挫折します。
無意識が、一か月後に5キロ痩せるという未来が現実化しないようにつまみ食いや運動をさぼるという選択をし、行動を促すんですね。
人はほとんどのことを無意識で選択、行動しているので、自分でも気づかないうちに夢を遠ざけるような選択、行動をしてしまいます。
なので、いつまでたっても夢が実現しないといったことが起こるんですよね。
意識で思っていることは実現しなくても、無意識で思っていることはちゃんと実現しているので、そういう意味で人はみんな思いどおりの人生を生きていると言えるのです。
意識 vs. 無意識では意識に勝ち目はない
前述したように、人はほとんどのことを無意識で選択、行動しています。
なので、無意識で夢の実現を遠ざけるような選択、行動をしてまっていることがあるんですよね。
そして、無意識ゆえにそれに気づくことさえできなかったりします。
その結果、頑張っているんだけど結果が出ないといったことが起こるんですね。(そもそも「頑張る」こと自体が間違いなのですが)
ほとんどのことを無意識で選択、行動している以上、意識しただけではとても太刀打ちできません。
人が意識で行っていることは、全体の5%くらいと言われています。
100のうち夢を叶えるための選択、行動が5で、叶わないための選択、行動が95なら、叶わないのも当たり前ですよね。
というわけで、意識と無意識が対立した場合に意識に勝ち目はないのです。
意識ではなく無意識を変える
意識と無意識が対立した場合に意識に勝ち目はない、ではどうすればいいのかというと、意識ではなく無意識のほうに働きかけることです。
無意識を変えてしまえばあとは放っておいても夢は叶います、無意識がそのように選択し行動を促すからです。
この無意識を変えるためのメソッドがコーチングです、例えて言うならコンピュータのプログラムを丸ごと入れ替えるようなイメージですかね。
Windows 10 を11にアップグレードすると、その瞬間から11として動作する、そんなかんじです。
つまり、あなたという人のプログラムを現状のものから未来のあるべき姿に書き換えるということですね。
ただ、人の場合はコンピュータとはちょっと違って書き換えに多少の時間がかかります。
過去のデータ(記憶)をきれいさっぱり消去するとかできないですからね、それに反映されるまでの時間に個人差もあります。
なので、中にはそのタイムラグに耐え切れず挫折してしまう人も出てきちゃうんですよね。
まあ、それが本当に叶えたい夢ではなかった(あるいは優先順位が低かった)という場合もありますが。
さて、無意識を変える方法は以前にも書きましたが、まずは未来像を明確にすることです。
そして、それが現実であるかのように感じることですね。
そのためには、無理に信じこもうとするのではなく「演じる」ことです。
信じこもうとすると、「私、本当はそんな大した人間じゃないんだけどなぁ・・・」と思ってしまい、現実との矛盾から気持ちがなえてしまいます。
だから演じるのです、演技であれば初めからウソなので現実との矛盾に苦しむこともありません。
演技であっても人は続けるうちに慣れてきて、だんだんと様(さま)になってきます。
きっとあなたも、アイドルになりたての頃にはいろいろとぎこちなかったはずです。
でも、今はそれなりに(自分が思うなりの)アイドルらしく振る舞えていますよね。
そして、そんな自分に違和感はないと思います。
ならば、今から夢を叶えた未来の自分を演じていけば、そのうち慣れて違和感がなくなってくるはずですよね。
そうなると、周囲の人たちもあなたをそういう人として扱うようになりますから、自然と夢も叶うというわけです。
これが奇跡のように見える出来事のカラクリです、手品と同じでちゃんとタネも仕掛けもあるんですよね。
さかなクンがこういったテクニックを知っていたわけではないでしょうが、ナチュラルにそれができていたからこそ夢を叶えることができたのでしょう。
奇跡を起こせ!
さて、ここまで奇跡が起きるカラクリを解説してきました。
というわけで、次はあなたが奇跡を起こす番ですよ。
まあ、タネも仕掛けあるので実際は奇跡でもなんでもなくて、全ては起こるべくして起こる必然ですけどね。(笑)
それでも最後に一応まとめておくと、
- 未来のあるべき姿、なりたい姿を明確にする
- それをリアルに演じる
たったこれだけです、ぜひやってみてください。
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