今回はももいろ歌合戦を開催する意義について考えてみた、前回までの記事は以下から。






ももいろ歌合戦は異種格闘技戦である
ももいろ歌合戦というイベントに対するモノノフの反応は概(おおむ)ね肯定的なものが多いみたいだけど、否定的な人もやっぱりいくらかはいるのよね。
ボクが目にしたものでは、地方在住で足を運べる機会が少ない中で数少ないチャンスのうちの一つが単独ライブではない上に、ももクロライブの部分が短い(今回は3曲だった)ことが不満というものがあったな。
まあ気持ちは分かる、モノノフなんだからももクロのことが一番見たいに決まってるよね。
でも、そういった声に耳を傾けて歌合戦を止めたり、規模を縮小してももクロライブの比率を高めればいいかというと、ボクはそうではないと思っている。
もしもそれをしたら、ももクロは衰退していくことになるだろう。
何故なら、マインドが内向きだから。
外に向かっての情報発信が減ると注目度が下がるのよね、すると新規ファンの開拓の機会が減ってしまう。
事業規模の大小にかかわらず、どんな優秀な事業体であっても顧客は自然に減少するものなのよね。
というのも、人は必ず死ぬから。
どんな優良客であっても、死んでしまったらリピートはしてくれないよね。
他にも、転居など生活環境の変化によって離れていってしまうこともある。
そんなふうに、事業者に落ち度がなくても顧客というのは自然に減るものなんだよね。
だから、その減少以上に新規顧客を獲得していかないと、たとえトヨタのような大企業であっても事業は継続できないのである。
そういったことを踏まえて、ももいろ歌合戦というのは新規ファン開拓のための有力な手段でもあるから継続すべきというのがボクの考え。
かつてアントニオ猪木さんがプロボクシング世界ヘビー級チャンピオンのモハメド・アリや、柔道王ウイリアム・ルスカなど別競技の選手と戦った(異種格闘技戦)のも、プロレスファン以外に向けた情報発信だったんだよね。
既存のプロレスファンを呼び込むだけでなく、新規のファンを増やして業界全体のパイを大きくすることが会社の発展、ひいてはプロレス界発展のために必要と考えていたんだろう。
そう、ももいろ歌合戦はももクロにとっての異種格闘技戦なのである。
この歌合戦を開催することで、モノノフ以外のドルオタやドルオタ以外の音楽ファン、さらにはエンタメ好きな人たちにももクロの存在をアピールすることができるんだよね。
ももいろ歌合戦は闘魂伝承である
ももいろ歌合戦には松崎しげるさんをはじめ泉谷しげるさん、さだまさしさん、大友康平さん、森口博子さん、NOKKO さん、さらには五木ひろしさんなどそうそうたる顔ぶれが並ぶ。
そうした大御所以外にも、703号室や Da-iCe、ファーストサマーウイカさんなど旬なアーティストも参加してくれている。
出演者が質、量ともに豪華なわけだけど、そんな方々と競演することで得られるものはすごく多いだろう。
大御所の大御所たるゆえん、長きにわたって第一線で活躍している理由、間近で見ることでそういったものを吸収できる貴重な機会なのである。
ベテランの方々には、自分が学んできたことを次の世代に伝えたいという想いを持っている人も多いだろう。
だから、一時代を築いた人たちを呼んで積極的に交流したほうがいい。
思えばももクロは、「試練の七番勝負」とか「ももクロ春の一大事2013 西武ドーム大会 ~Peach for the Stars~」など、昔から先輩や異業種の方々と積極的に交流していろんなものを学んできたんだよね。
ももいろ歌合戦もそうしたものの延長線上にあって、いわば猪木さんの「闘魂伝承」みたいなものなんだろうと思う。
ももいろ歌合戦は若手育成の場である
ももいろ歌合戦では第2回にたこやきレインボーが出演して以来、私立恵比寿中学、いぎなり東北産、超ときめき宣伝部、ukka、CROWN POP などスタプラ勢も多く登場するようになってきたよね。
これに関しては、出演のためのハードルを高くしたほうがいいというのがボクの考え。
エビ中のように紅白出演を目標に掲げているグループにとって、仮想紅白のような存在であったほうがいいと思ってるのよね。
ハードルを高くすることで紅白出演までの過程を疑似体験するってことね、簡単に出しちゃうのは過保護な気がするのよ。
そのあたりのことはももクロサイドも理解しているのか、本編で歌ったのはエビ中と超とき宣だけだったね。
顕著な実績がないうちは、メドレーやバックダンサーのみといったように一定の線引きはあったほうがいいと思う。
それはそれとして、大きなステージを経験できるのは大きなメリットだよね。
ここで言う「大きい」とは、物理的なことはもちろん世間的な注目度が大きいという意味でもある。
大きなステージと小さなステージでは目線の配り方も違ってくるし、歌もダンスも最後列のお客さんまで届くように意識しないといけないとか、体験することでしか学べないことってあるからね。
他にも、大スターの立ち居振る舞いを見て学ぶとか、なんなら直接話を聞くことだってできるし、自らの成長につながる材料には事欠かない環境ではある。
だから、せっかく出させてもらうなら少しでも多くのものを持ち帰ってほしいよね。
ももいろ歌合戦は紅白にとっても必要である
最後に、同日同時間帯に行われている紅白歌合戦について。
もう数年、数十年言われていることだけど、紅白に以前ほどの魅力がなくなってきていることは事実だろう。
それは実際に数字にも表れていて、視聴率も毎年のように過去最低を更新しているよね。
このままだとそう遠くない将来、紅白は消滅してしまうかも知れない、ボクはそんなことも考えている。
今や紅白には何の魅力も感じていないボクだけど、だからと言ってなくなっていいとは思っていないのよね。
それはどうしてかというと、いくつか理由がある。
まず第一に、イベントが一つ減ることによってアーティストの仕事も一つ減ることになるから。
これは音楽、エンタメ業界にとってマイナスだと思われる。
そしてもう一つ、ライバルとなる存在があったほうがいいというのもある。
1980年代前半、「8時だョ!全員集合」という最高視聴率40%超を誇るお笑い番組があった。
このお化け番組に挑んだのが「オレたちひょうきん族」で、激烈な視聴率競争の末に全員集合は1985年に打ち切りとなり、視聴率競争に勝利したんだよね。
そのひょうきん族の人気も徐々に頭打ちとなり、1989年に打ち切りとなった。
ちなみに、全員集合の後継番組である「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」は1992年で打ち切り。
ひょうきん族は全員集合打ち切りの後も4年は続いたけど、裏に加トちゃんケンちゃんがなかったらもっと早く終わっていたかもね。
つまり、一方が倒れたらもう一方も倒れてしまったというわけ、意外と目標を失うと脆(もろ)いもんなのよ。
そんなわけで、ももいろ歌合戦が末永く続いていくためにも紅白はあったほうがいいと思う。
ももいろ歌合戦にとって紅白は倒すべき相手ではなく、互いに向上していくためになくてはならない存在なのである。
そして、それは逆もまたしかりで紅白にとってもももいろ歌合戦は自らを映す鏡なんだよね。
紅白が存続するために、ももいろ歌合戦から学ぶべき点は多いと思うよ。
ももいろ歌合戦は「歌の真剣勝負」を掲げている、ボクは紅白に最も欠けているのはそこだと思ってるのよね。
視聴者は歌が聴きたいんであって、べつにけん玉の世界記録達成の瞬間が見たいわけじゃない。
つまり、まずすべきは減点回帰ってことね、紅白が余計な演出を止めて生歌、フル尺に舵を切ったら画期的だよね。
さて、7回にわたって書いてきた第5回ももいろ歌合戦観戦記もここまで。
次回はどんなドラマを見せてくれるんだろうか?予想、期待をいい意味で裏切るようなものを見せてほしいな。
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