それを選んでいるのはあなたです
さて、前回記事で失敗や嫌な記憶は思い出さないことと言いました。
それに対して、もしかするとあなたは「それができれば苦労しないよ!」って思ったかも知れませんね。
まあそう思ってしまっても無理はありません、なにせそういった記憶はあなたが思い出そうとして思い出しているわけではないのですから。
思い出したくないのに勝手に浮かんできてしまう、それが実際のところですよね。
無意識による反応だから仕方ない、確かにそうなんですけど、そう言ってしまったらそこで終わり、進歩がありません。
だから、あなたが夢を叶えたいのであればそれは克服しなければならないんですよね。
ここで突然ですがあなたに質問です、クッキー、ポテチ、キャンディー、チョコレートがあったら、どれを選びますか?
ここで何を選んだかは問題ではありません、あなたが自由に選択できるということを理解してほしかっただけです。
嫌な記憶を思い出すのは、それが無意識であってもあなた自身の選択の結果なんですよね。
嫌な記憶が浮かんでくるのは(無意識の反応なので)仕方がないとして、その時にそのままそれを考え続けるか、何か別の楽しいことに意識を向けるか、あなたは選ぶことができるんです。
だとしたら、あなたはどちらを選びますか?
そこで、わざわざ嫌なことを考え続ける理由はないはずです。
どうせ選ぶのなら楽しいほうを選んだほうがよくないですか?たとえそれが無理やりだったとしても。
生きるとは、選択すること
人は、日頃は気づいていないだけで常に選択をしているんですよね。
例えば、このブログをここで読むのをやめるか最後まで読み続けるかとか、ご飯とお風呂どっちを先にするかとか、明日の朝は何時に起きるとかいったように、ありとあらゆる選択をしています。
そして、そうした選択は死の瞬間まで続きます。
つまり、生きるということは選択の連続だということですね。
ちなみに、最終的に生きるか死ぬかという選択で、死ぬと選択したときに人は死んでいくのでしょう。
どんなに幸せな人生を送った人であっても、もう十分生きたと思えた時には死を選択するということです。
最後の瞬間は、そんなふうに納得して死んでいきたいものですね。
あ、ちょっと哲学的な話になってしまいした。
話を戻して、ここではその選択がどのように行われているかということをお話ししていきましょう。
では、次項から分かりやすく説明していきますね。
自己イメージが現実を作る
以前の記事でも説明しましたが、人は「基本的に」自己イメージに基づいた選択をします。
例えば、人見知り(という自己イメージ)の人は人見知りにふさわしい選択をするんですね。
なので、人前に出ても自分から積極的に話しかけるようなことはしません、それは人見知りらしくない振る舞いだからです。
また、モテない(という自己イメージの)人は相手がアプローチしてきても、からかわれているとかドッキリなんじゃないかと考えて事実を受け入れようとしません。
何故なら、モテない私がアプローチされるのはおかしいと思ってしまうからです。
そして、相手に対して嫌な態度を取ってしまったりわざと遠ざけようとしたりするんですね。
その結果、相手が諦めて去っていくと、「ほら、やっぱり本気じゃなかったんだ」と自分を納得させます。
モテないという自己イメージに基づいて、それにふさわしい現実を自分で生み出しているんですね。
なので、自己イメージが変わらないといつまでも同じ現実が生み出されていくことになります。
ところで、この項の最初に『人は「基本的に」自己イメージに基づいた選択をします』と言いましたね。
「基本的に」なので、自己イメージとは違う選択をすることもあるということです。
それは、日頃は無意識で行っている選択を意識して行うケースです。
例えば、いつも通る道とは違う道を通るようなケースですね。
あなたも家に帰るときにはいつも同じ道を通っていると思いますが、それはいちいち考えてそうしているわけではありませんよね。
あなたの無意識がそういう選択をしていて、あなたが「たまには違うルートで帰ってみようかな」とか思えば違う道を通ることができます。
では、ふだん無意識にまかせている選択を意識して行えばいいのかというと、実はそうでもないんですよね。
だって、人は約95%のことを無意識で行っているんですから、それをいちいち意識化していたら時間がいくらあっても足りません。
それならどうすればいいのかというと、自己イメージを変えることですね。
それはそうでしょう、人は自己イメージに基づいた行動をするんですから。
自己イメージを変える方法
夢を叶えるためには、自己イメージを今の自分から夢を叶えた未来の自分に変える必要があります。
でも、そう言われてそれがすぐにできる人はほとんどいないでしょう。
それは、無意識が現状を維持しようとするからですね。
無意識は昨日までと違う行動を取ろうとすると、それをリスクと考えて踏みとどまらせようとします。
宿題をやろうとするとスマホが気になってしまうのも、ダイエット中に間食してしまうのも、「昨日までと違うことをするのは危険だからやめようよ!」って、無意識がブレーキをかけているんですよね。
なので、そのブレーキをを外さないといけないのですが、そのためにはどうしたらよいのでしょうか?
ということで、今回は『人生を変える!「心のブレーキ」の外し方』という本を紹介しましょう。
これは、ボクが今まで出会ってきた何千冊の本の中で5本の指に入るくらいの名著です。
ちなみに、おススメの読み方はとしては毎日読むことですかね、その理由は実際に読んでみれば分かるでしょう。
この本はだいたい一時間もあれば読めるので、あなたにもぜひ読んでほしいですね。
その中で、自分を変えられないという人に特にヒントとなる部分を、ちょっと長いですが引用します。
あなたに足りない、たったひとつのこと
「店をはじめたんですが、なかなかお客さまを集めることができません」
「それはなぜでしょうか?」
「はじめたばかりで、実績がないからです」
「それが、何か?」
「何かって・・・・・・。実績がないと、お客さまは来てくれませんでしょ?」
「そうですか?」
「そりゃそうです。誰だって、実績のあるところに行くに決まってます」
「実績を積まなければお客さまは来てくれないもんですか?」
「そうです」
「それでは、実績を積めばいい」
「でも、お客様が来てくれないのでは、実績は作れないでしょう?」
「実績がないのでお客さまが来てくれない。で、お客様が来てくれないから実績が作れない・・・・・・と、こう、おっしゃる?」
「そうです」
「それでは、あなたの業界で成功しているところはないんですか?」
「あります、いくらでもあります」
「そこは、最初から実績があったんですか?」
「そんなわけないでしょう。最初から実績はないでしょう」
「それでは、そこは、どうやって実績を築くことができたんですか?」
「そりゃあ、お客様が来てくれたからでしょう」
「でも、実績がなければお客さまは来てくれないはずでしょう?」
「あれ?確かにそうですね」
「最初から実績のあるところとか、最初から自信がある人なんて、いませんよね?」
「そうです」
「でも、実績や自信がないと、お客さまは集まってきてくれませんね?」
「そうです」
「ということは、最初の実績や自信というのは、どうしても、“ハッタリ”じゃなければならないってことになりますよね?」
「ハッタリ?」
「そう。そのハッタリによって、『ここは実績があるんだな』『この社長には自信があるんだな』って、お客さまにそう思ってもらう。それによってお客さまが集まる。お客さまが集まってくれれば実績ができるから、やがてそのハッタリが本物の自信になっていくわけです」
「しかし、騙(だま)すのはよくない」
「あれ?よくないですか?あなただって騙してるでしょう?」
「騙してませんよ」
「『うちはダメな店だ』って、そういうウソをついているじゃないですか」
「そんなこと言ってないですよ」
「言わなくてもそういう雰囲気が出てるじゃないですか。それは騙したことにならないんですか?」
「そりゃあ、雰囲気なら、別に騙したことにならないでしょう」
「だったら、『うちは実績のあるスゴイ店だ』という雰囲気を出したって、それも騙したことにはならないでしょう?」
「ふむ、確かにそうですな」
「なぜそうしないんです?」
「現実にはそうじゃないから、そういう雰囲気が出ないんでしょう?」
「それじゃあ、現実はダメな店なんですね?」
「まだダメだと決まったわけじゃないですよ」
「だったらなぜそういう雰囲気が出せるんですか?現実にはダメじゃないのに」
「出てますか?」
「出てますよ。つまり、現実にはそうでなくても、そうであるような雰囲気を出すことはできるってことでしょう?」
「ふむ、確かにそうですな」
「あなたはご存知ないと思いますが、昔、本田宗一郎という人がいまして—」
「私だって知ってますよ」
「あれ?ご存知でしたか?」
「誰だって知ってるでしょう。“世界のホンダ”なんだから」
「彼は、町工場のときから、ミカン箱の上に立って、『世界のホンダになるぞ!』って言っていたそうです」
「その話なら知っています。大前研一さんが言っていました」
「なぜ、そんなハッタリが言えたんでしょう?」
「それはハッタリじゃないでしょう。“世界のホンダ”なんだから」
「でも、その頃はまだ“世界のホンダ”じゃないですよね?」
「まあ、そうですね」
「まあ、ですか?」
「いや、そのとおりです」
「だったら、あなたにもできるはずですよね?ものすごく実績があって、ものすごく大繁盛しているフリをすることくらいはできるでしょう」
「しかし、なかなか、そう信じこむのが難しいですね」
「信じこめなんて言ってません」
「信じなくていいんですか?」
「『ウチは大繁盛!ウチは大繁盛!』って、それが本当のことだと自分を信じこませようとするから、現実との間の矛盾に苦しむんです。『でもなあ、本当は繁盛なんかしてないんだよなあ』って思って、気持ちがなえてしまう」
「それ、よく分かります。セミナーなんかで、ポジティブになることが大事だと教わるけれど、どうしても現実がついてきていないことを考えると、どっか気持ちが冷めてしまうんです」
「でも、ハッタリは最初からウソなんです」
「ウソ?」
「ウソでしょう?」
「確かにウソですが—」
「ウソはウソであるがゆえに現実との間の矛盾がないんです」
「ふむ、なるほど」
「どうせ最初からウソなんだから、現実がどうであれ、堂々と演じればいいんです。そう、要するに、演技なんです」
「演技ですか?」
「医者を演じている役者が、演技をしながら『私って本当は医者じゃなくて役者なのになあ』なんて躊躇(ちゅうちょ)しますか?」
「しませんね」
「でも、本当は医者じゃないことは分かっていますよね?」
「そうでしょうね」
「観客を騙しているわけではないですよね?」
「ふむ、なるほど。石井さんのおっしゃるハッタリの意味が分かってきました。人を騙すという意味じゃない。ミカン箱の上に立って『世界のホンダ!』と大言壮語した本田宗一郎のように、自分が理想の自分を演じる。大繁盛している店の店長を演じる。それによって、繁盛している店の雰囲気が出てくる。そのオーラが出てくれば、お客さまも集まってくれるようになる。お客さまが集まってくれるようになれば、最初は演技だったハッタリ”が本物になるーこういうことですね」
「そうです。私のところではFake it until you make it!”と言っています」
「フェイク・イット、ですか?」
「たとえば、フェイク・ファーというと、ニセモノの毛皮のことです。要するに、最初は誰でもニセモノなんだよ、でも、それでいいんだよ、ということです」
「最初から実績のある店はない。最初から自信のある人はいない。最初は、無理をして理想の自分を演じるんだ、ということですね。最初は誰でもニセモノ。でも、それがやがて本物になっていくー」
「そうです。そして、“until you make it!”というのは、『ハッタリが本物になるまでは、いつまでもずっと演じていればいいんだよ!』ということです」
「私は大繁盛の店の店長だ!よし、今日も忙しくなるぞ!殺到してくれるお客さまに感謝だ!そういう気持ちで堂々と明るく楽しく振舞っていればいいんですね」
「そうです。最終的には、自分を鼓舞してくれるのは自分しかいません。だから、なりたい自分になれるまで、目標が実現するまで、堂々とフェイクしてください」
「そうします!なんだか、勇気がわいてきました!ありがとうございました」
「こちらこそ」
『人生を変える!「心のブレーキ」の外し方 』フォレスト出版刊 P.132~P.139
どうでしたか?あなたの疑問や不安にすべて答えてくれていたんじゃないかと思います。
「ハッタリが本物になるまでは、いつまでもずっと演じていればいいんだよ!」
この言葉は、あなたの背中をやさしく押してくれるんじゃないでしょうか。
そういえば、ももクロも「私たちインチキアイドルなんです!」って言ってましたよね。
でもそれでいいんです、最初はみんなニセモノなんですから。
自己イメージを変えるためには、ただ理想の自分を演じるだけでいい、はじめは演技であってもやがてそれは現実となるんですね。
この本には、上記に紹介した以外にも重要なエッセンスが満載ですから、ぜひ手に入れてみてください。
あ、早く手に入れておかないと絶版になってしまうかも知れません、著者さんは既に引退されていますから。
あなたが恵まれている理由
自己イメージを変えるためには、ただ理想の自分を演じるだけでいいわけですが、どうせ演技をするのであれば、より上手なほうがいいはずです。
だとすると、あなたはとても恵まれた環境にいますよね?
だって、松雪泰子さんや北川景子さん、永野芽郁さんなど、トップ女優を数多く輩出しているスターダストプロモーションという事務所に所属しているんですから。
あなたの事務所には女優さん育成のためのノウハウがあります、これを利用しない手はないでしょう。
これを機に、より演技の勉強に力を入れてみたらどうでしょうか。
というわけで、今回の結論としては「理想の自己イメージをリアルに演じましょう、そのために演技の勉強もしてみるといいでしょう」ということです。
次回は、理想の自分のイメージ作りの具体的な方法についてです。
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